屋根を剥がして新しくしたい!どんな手順で直し、その費用は?

屋根を剥がして新しくする工事の方法とは

 

屋根の葺き替工事は一言でいってしまえば
写真のように・・・
【現在張っている屋根を全て剥がし、新しい屋根材に取り換える工事】を
「葺き替え」すると言います。

ここでは葺き替え工事についの

足場の組み立て~工事が完了するまでの

各、作業について説明していきたいと思います。

 

工事方法と工事期間

【工事別】葺き替え工事の方法と期間

屋根の一次防水と二次防水

簡単に説明すると表のように、屋根は組み立てられています。
吹替え工事では野地板の上にある防水シートと屋根材までを撤去して

全て新しいものに取り換えます。
防水シートを敷き込んで、屋根、破風など設置する工事期間の目安は

1週間〜2週間ほどで、下記の8つのステップで進みます。

 

1.足場の組み立て

工期(工事にかかる時間)1日

屋根の上は2Ⅿ以上の高さでの作業になるので、安全を確保するために
全面的に足場が必要です。

屋根が急こう配になると、建物周囲だけではなく屋根の上にも
落下防止対策をしなければならない為、通常よりも足場費用が多くかかります。

基本的に家の周りをぐるっと覆うように組むため
大きな家になるほど時間がかかります。

 

2.屋根材の撤去

工期(工事にかかる時間)1日

現在の屋根材を取り外し、撤去していきます。
屋根を撤去していると、下地材が腐っていたりすることもあります。

腐食がひどい場合、お金はかかりますが直す事をお勧めします。
せっかく直した屋根をまた剥がさなければならない!

そんな事態は避けたいですよね。
腐食が進んでいる状況を発見したら直しましょう。

 

3.下地状況の確認、修繕

工期(工事にかかる時間)1日

2でも少し触れましたが、屋根材を全て取り外し
下地の状態を確認し、必要に応じ対処しましょう。

上記写真の下地状況だと、黒くなったところが気になりますが
自分であれば「大丈夫」と判断します。

もちろん直すことには問題ありません。
木材が割れていたりした場合は取りかえるように業者に言いましょう。

 

4.野地板(合板)の設置

屋根下地。: 工事日誌

 

工期(工事にかかる時間)1~2日

下地の上に、野地板を重ねて貼り付けていきます。
重ねて貼ることで屋根の強度が高まります。

野地板とは、屋根材を支えるための板のことを言います。
積雪地域では12㎜が普通ですが、地域によっては9mmを張っている地域もあります。

ただ、写真は瓦を敷き込む時の下地の施工方法です。

 

5.防水シートの敷き込み

清水区興津で屋根のアスファルトルーフィングを貼りました

工期(工事にかかる時間)1日

ルーフィングという防水シートを野地板に敷き込んでいきます。
こちらのシートを貼ることで、仕上げ屋根から雨が入ったとしても

家の内部に水が入ってくることはありません。
トタンなど仕上げ材はいずれ腐食して、水が入り込んできます。

そのときに、水の侵入を防ぐ役割を果たすのが防水シードです。
極端な話、仕上げ材を張らなくても防水シートだけで

雨が入らない施工をするのが望ましいです。

 

6.屋根材の新設

蟻掛長尺455】:施工品種 株式会社 阿部板金工業

工期(工事にかかる時間)1日〜4日

新しい屋根材を貼り付けていきます。
写真は瓦を敷き込んでいますが、屋根材によって日数も変わってきます。

屋根材にもよりますが、トタンであれば1〜2日ほどで設置が完了します。

 

7.手直し、足場解体、清掃

雨樋の掃除
工期(工事にかかる時間)半日〜2日

最後に点検し、手直しや掃除を行なって完了となります。

作業される業者や人数によっても工期は変わります。

工事全体で1〜2週間程度日数がかかると計画すると良いでしょう。

 

屋根吹替え工事費用の目安

電卓を見せてやり取りする従業員

屋根の形状にもよりますが30坪で95万円〜240万円が目安です!

 

ここでは、費用の目安と、その理由を解説していきます。
地域や業者によっても異なるので

あくまでも目安として考えてもらえればと思います。
平均的な家のサイズである30坪(99㎡)の施工と仮定すると

工事費は95万円〜240万円が相場です。
既存の屋根がアスベストを含む屋根材だと

処理費としてさらに200万円ほどかかることになります…。
正直なところ、金額を見てびっくりされた方も多いと思います。

何の作業にどれくらいかかるのか、くわしく紹介しますね。

関連記事

信頼できるリフォーム会社を見つけるための見極め術リフォームをしたいけど、何処の会社にお願いすればいいのか解らない。なにより、いいリフォーム会社を見つけたい。そのように思っている人が多いと思われます。『どこかいいリフォーム[…]

 

何にどれくらいかかるの?

葺き替え工事をすると、下の表のような費用が施工する面積分かかってきます。

屋根の葺き替えにかかる費用

※費用はあくまで一例です。お住まいの状況によって変わる場合がございます。

これらを30坪分の99㎡で計算すると
先に紹介した95万円〜242万円となるわけです。

あくまでも目安の金額にはなりますが、みなさんもぜひ計算してみてください。
決して安くはない葺き替え工事。

施工するとどのようなメリットがあるのでしょうか?
次の章でくわしく解説していきます。

 

メリット、デメリット

葺き替え工事すると何がいいの?メリットデメリットを解説

顎に手を当てて考える男性

ここでは葺き替え工事をした場合、そのメリットや
工事をするときのデメリットについて少しお話したいと思います。

葺き替え工事の3つのメリット

葺き替え工事のメリットは、大きくわけて3つあります。

(1)下地の補修点検もできる

屋根材を全て取り外すので、下地材を目視で確認できます。
補修の必要な場所がわかりやすく、作業もしやすいのできちんと補修できます。

(2)自然災害の危険を防げる

下地が補修されて屋根材が新しくなるので、寿命が長くなり
強風や大雨などに強くなります。

(3)耐震性の向上

今よりも軽い屋根材にすることで家の重心が下がり
耐震性を向上させることができます。

屋根が軽くなることで、基礎部分や柱に負担がかりにくく
地震に強い家になるんですね。

屋根や家の寿命を伸ばすことが出来るところが最大のメリットと言えそうです。
今後もずっと住み続けたい、子供や孫の世代までこの家を残したい!

という方にとって、葺き替えはピッタリな工法だと思います。

葺き替え工事の2つのデメリット

一方、葺き替え工事のデメリットは2つあります。

(1)高額の費用がかかる

補修などと違い施工面積が広くなるので施工費がかかるほか
既存の屋根材の処分費もかかってくるため高額になってしまいます。

アスベストが含まれている屋根材(2005年以前のスレート材)だと
別途アスベスト処分料が追加されます。

(2)工期が長い

先にも紹介したように工事には1〜2週間かかるため
その間は生活にも多少不便さが出てきます。

例えば、足場昇降時に室内が見えるのではないかなど・・・
それ以外では、やはり高額な費用がデメリットと言えそうです。

工期がある程度長くなることがあるので、屋根を歩く音、工事の音、視線など
多少、不便を感じる事が想定されます。

葺き替え工事の必要性チェックリスト

チェックリストとペンを持つ手

ここでは、「本当に葺き替えが必要なのだろうか…」
迷われている方も多いと思います。

そんな方のために、葺き替えが必要かを判断できるように
チェックリストを作成してみました。

リストに3個以上のチェックがついたら、葺き替え工事が必要ではないか?
と思われるので、ぜひ参考にしてみてください。

チェックの前に一つだけお伝えしておきますが
もしもおうちの屋根が次のような状態であった場合は早急に対処が必要です。

  • 風が強い日に屋根から変な音がする
  • 雨が降ると、家の至る所から雨漏りしている

この場合は、どうしようか迷わないとは思いますが、すぐ業者に連絡するべきです。

そんな時は早めに、業者にご相談いただく事をお勧めします。

関連記事

 普段は住宅の不良箇所をまじまじと見る事はないと思います。ましてや屋根は見えない部分もあるので気にかける事はないと思われます。余程、悪い状況になって初めて「これは、まずい」と思う方が多いのです。まず[…]

 

葺き替え工事が必要かどうかのチェックリスト

いくつ当てはまりましたか?
もし葺き替えが必要そうなら、まずは業者に見積もりをとるところから始めてみましょう。


まとめ

葺き替え工事の内容や工期、費用をはじめ、それ以外の屋根のリフォーム方法についても紹介してきました。

葺き替え工事について、少しおさらいしておきましょう。

  • 葺き替え工事は、既存の屋根材を撤去して、新しい屋根材を設置する工事
  • 工期の目安は1〜2週間
  • 費用の目安は、30坪の施工で95〜240万円
  • 屋根の寿命が延び、地震に強い屋根になるが、費用が高く、工期が長い

でしたね。

専門的な知識を持ったプロの業者に判断してもらうのがよろしいかと思います。
先に紹介した通り、雨漏りが原因でリフォームを考えていらっしゃる方は

部分修理で対応できる場合もあります。
一度、無料業者紹介サイトなどを使って、専門業者に見てもらうと手もあります。

工事現場でのリアルなつぶやき
>・・・建物を長持ちさせるために・・・

・・・建物を長持ちさせるために・・・

建物は月日の経過とともに、日々劣化していくものです、建物の状況を確認し、気になる点や破損個所があった場合、被害を広げない(修繕費用を抑える)ためにも早めに対処が必要とされます。

CTR IMG