住宅の見積もりで納得のいく住宅を建てるために

本来の見積書の姿

最近では一式〇〇円という提示が多いと見受けられます。
本来、各種工事で一式〇〇円という提示は業者側の都合だと思ってください。

なぜかと言うと、悪い言い方ですが
お客様にどんな材料を使って、それを何処に使って、その材料何本使ってので〇〇円になるのです。

なんて事を記載しても、それは建築に携わったことのある方、又は
かなり勉強された方以外はほぼ解らないと思います。

既製品で単体物(サッシ、内部建具、キッチン、器具など)は別ですが
床のフロアーを何枚使うのか、壁のボードは何枚使うのか、断熱材はどれだけ使うか

というような数量を記載しても、実際の解る解るお客様はほぼいない!ってことなんです。
なので、それを記載してもお客様は解らないので〇〇一式のほうが、お客様に対して見やすい

という業者側の理論となる訳なのですが・・・・しかし・・・
逆を言えばお客様の立場で考えると非常にあいまいで、確認のしようがない提示の仕方とも言えます。

まずは、業界では提示の仕方に規制はない!ということを頭においてこの記事をみてください。

お客様目線

業者の知名度、好き、嫌いは考えないで見積もり書だけでの判断をするとすれば・・・

詳細を明確にして提示してくる業者は紳士的で、構造、納まりが解っているということです。

お客様からすれば、枚数が多く、ごちゃごちゃしてて解らないと思われるかもしれませんが

あとから、疑問を感じた時、なぜこの金額になったのか?という根拠があるということになります。

一式表示の場合、金額は解るが、根拠が解らないのです。

極端な話、根拠が解らなければ、お客様にとってその金額が妥当なのか?ということも

まったく解らないといし、調べようとしても調べようがない!うことになるのです。

お客様に見せても解らないであろう詳細を提示してくる業者は物件の一件、一件に対して

向き合って手間をかけて数量を出していると言えるので、信頼に値するのではないでしょうか。

見積もりの提示について

見積もりにかかる日数

一件一件こだわりを持って違う物件を、その都度施工する工務店であれば
1週間は必要とされることでしょう。

よくハウスメーカなどで2~3日で提出してきたと、頑張ってやってくれたと
大変嬉しい!という声を聴きますがそうでしょうか?

考えてみてください!建物一件分ですよ。
図面が出来ていたと仮定しても、最初から真面目に見積をすれば1週間位はかかります。

例えですが・・・2日で出来る見積もりと、そうでない見積もりをいくつか言葉で比較してみましょう。

仮に基礎の話で説明

2~3日で見積もりを提出できるの状況
実際今まで施工してきた基礎の金額から単に基礎の長さで割った金額で赤字を出さな程度での平均金額を算出。
【所要時間】
単に基礎の総体長さを出して、平均金額で割り算するだけなので1分くらいでしょう。
【精度】
平均なので見積もり時点では、実際何をどれくらい使うか見積もりした本人も解っていません。
実際現場で使用するときに初めて計算します。
【結論】
仮の金額ですが見積もりでは100万(お客様に支払って貰う金額)
実際は80万程度で納まるという仕組み
逆を言えば100万で納まらないリスクもある

1週間をかけて見積もりを提出する場合
その基礎に使用する鉄筋(継手のロスの割り増し数量、鉄筋径別の本数、加工の手間など)を正確に算出
【所要時間】
まずは、掘削する土の量、余った土の処理方法、重機などの台数を検討。
コンクリート、鉄筋量を計算し、それにかかる人件費を検討したりするので
1~2時間程度必要とします。

【精度】
現場単位で算出するので担当者の勘違いなどない限り正確な数量を出せます。

【結論】
正確な数量なので実際に使う数量、人件費を見積もり金額に提示できます。

 

上記のように基礎だけでもこれだけの時間の差が出てきます。
上屋の見積もりとなると、もっと複雑で、使用する材料の種類ごとに数量を出さなければなりません。
素人でも想像つくことで例を挙げると「建材などです」想像してみたください。
自分が本数、㎡数を計算すると思ってください。
他の仕事は一切やらず、一件の見積もりだけに時間を注いだとしても2日で終えるのは難しいです。見積もりの提出が早い!だから良い業者とはならないのです。逆を言えばお客様から多めに貰っているので
細かいことは気にしない!という論理にもなりうるんです。

 

見積もりに載せる詳細

ほとんどのハウスメーカーは時間短縮のため、割合から各業種の金額をだしています。
でも、ちゃんと見積もりをしているメーカー、工務店は詳細まで記述しています。
2日~3日で提出している業者工事項目→大項目というパターンの見積もりが多いです。
物件毎に詳細まで数量を算出して記載していたら、絶対に2~3日で提出できないからです。

例えば基礎工事の見積もりの提示の仕方として
大手メーカーであれば基礎工事一式○○円なってところもあるそうです。
何がどうなって〇〇円なのかわかりますか?

僕が提出している見積もりを例にすると

  • 基礎工事(位置出し、足場などは仮設工事で記載)
  1. 根掘り
    〇〇㎥ 単価 = 〇〇円
  2. 埋め戻し
    〇〇㎥ 単価 = 〇〇円
  3. 搬出土又は現地敷き均し
    重機リース
    バックホー ○○日 単価 = ○○円
    ダンプ   ○○日 単価 = ○○円
    残土処理費 ○○t 単価 = ○○円
    運搬費 距離におおじて 一式 ○○円
  4. 砂利地業
    ベース砂利 〇〇㎥ 単価 = ○○円
    土間下砂利 〇〇㎥ 単価 = ○○円
  5. 型枠工事
    捨てコン枠 ○○m 単価 = ○○円
    ベース枠  ○○㎡ 単価 = ○○円
    立ち上がり枠○○㎡ 単価 = ○○円
    ポーチ枠  ○○円 単価 = ○○円
  6. 鉄筋工事
    ベース鉄筋   鉄筋径 〇〇㎜ ○○t 単価 = ○○円
    鉄筋径 〇〇㎜ ○○t 単価 = ○○円
    立ち上がり鉄筋 鉄筋径 〇〇㎜ ○○t 単価 = ○○円
    鉄筋径 〇〇㎜ ○○t 単価 = ○○円
    土間鉄筋    鉄筋径 〇〇㎜ ○○t 単価 = ○○円
    合 計 鉄筋径 ○○㎜ ○○t 単価 ○○円
    鉄筋径 ○○㎜ ○○t 単価 ○○円
  7. コンクリート工事
    捨てコン  ○○㎥ 単価 = ○○円
    ベースコン ○○㎥ 単価 = ○○円
    立ち上がり ○○㎥ 単価 = ○○円
    土間    ○○㎥ 単価 = ○○円
  8. 打設手間
    同上(内容が人工になる)
  9. 重機打設
    ポンプ車使用 ○○回 単価 = ○○円
  10. 基礎均し等(左官工事)
    基礎天端均し ○○式 単価 = ○○円
    土間天端均し ○○式 単価 = ○○円
  11. 床下換気口
    ○○タイプ ○○箇所 単価 = ○○円
  12. 金物設置工事
    アンカーボルト ○○本 単価 = ○○円
    ホールダウン金物 ○○本 単価 = ○○円
  13. 工事用運搬費 (現場ごとに使用する機械、器具、道具などの運搬など)
    一式 ○○円

少し省略しましたがこんな感じの見積もり書です。

是非他社と比べてみてください。
これくらいの詳細だと、お客様に正確な数量に対しての支払い要求となっていることでしょう。

見積もりにあるオプションて必要?

僕はそもそもオプションという表示がおかしいと思います。
確かに、こちらで一般的に使用されていようなものを、お客様の考えを取り入れ業者の方で勝手に
仕様を決めて見積もりをします。
それに対してもっと便利なもの、優れたもがありますよ!と情報をお客様に与える。
それがオプションという形になるのですが・・・
なら、打合せの時点でこんな便利なものありますよ!って伺いをたてればいいのです。
例えば、キッチンであれば、洗浄機は付けますか?など大まかなことは聞けるはずなのです。
もし洗浄機をつけるのであれば、それをそのまま見積もりに入れればいいだけなのです。
そうすると、見積もりにオプションという項目はなくなるのです。
あくまでメーカー側が提示する場合は納得もいくのですが、施工側のオプションってなんですか?
と・・・僕なんかは思うのです。

まとめ

内容はまだまだ伝えたいことはありますが、考え方はある程度伝えたつもりです。
見積もりの提示の仕方でこんなことが解るという話でしたが
早ければ良いと言うことではないということが解って貰えましたでしょうか?

住宅の工事もそうですが、この日まで完成させてください!といって
いや~~!これはキツイ!出来ませんという業者!
なんとしてでも頑張ってやりますという業者!

どちらが良いもを造るとおもわれますか?
遅すぎるのも問題ですが、そういうことなんです!

見積もりに限りませんが
早ければ早い理由があり、遅ければ遅い理由があります。

住宅であれば、同じ形で、同じ設備があったとしても
安いければ安い、高ければ高い理由もあるのです。

ここでは見積もりについて述べてきましたが、見積もりについて「おかしい」
「これが妥当か」など思っても、相談できる人がいません。

相談できる人がいない場合はこちらの記事を参考にしてみてください。

新築住宅で悩んでいる方はこれを見たら一発解決!

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>・・・建物を長持ちさせるために・・・

・・・建物を長持ちさせるために・・・

建物は月日の経過とともに、日々劣化していくものです、建物の状況を確認し、気になる点や破損個所があった場合、被害を広げない(修繕費用を抑える)ためにも早めに対処が必要とされます。

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