工事業者のメリット・デメリットを知り判断ミスを回避!

目次

住宅施工業者のメリット・デメリットを知り判断ミスを回避

家をつくる会社はいろいろあり、個人大工、工務店、ハウスメーカー、設計事務所など
たくさんあります。

2021年には前年度約5%増の856,484棟(国交省統計)建てられています。
その中で、建築する業者は約46万社もあると言われています。

その中から地域を絞って探すとはいえ、1社に絞るのはなかなか難しいことだと思われます。
車を例にすると、車を買おうとしたときどのメーカーにするか悩まれると思います。

そんな時、メーカーを選ぶ判断基準となるのは性能などを客観的に判断できる
数値をみて決断する方もおおいのではないでしょうか。

数値以外にデザイン、機能、価格などもわかりやすく、ユーザーが選びやすい体制が作られ
作るという意味では、自動車の場合工場で作るので同じ名称・品番であればどこでも同じ物が買えるのです。

しかし家の場合、特に注文住宅の場合は、購入する物を事前に見ることが出来ません。
一棟一棟、専用の設計図を書いて造るオーダーメイドなので

完成するまで現物を見ることが出来ないのです。
また、家の性能はなかなか事前にはわかりませんし

(紙面上のデータでは表されても、実際に体感とは違ったイメージになる場合もあります)
同等レベルの住宅に試しに泊まってみる事はもちろん

モデルハウスの「宿泊体験」などのような特別な場合を除くと
そういった体験をしようとしてもほとんど不可能です。

実際に家が完成してみたら、思っていたのと違うというのはままあること。
形の無いものを購入するからこそ、そういったリスクも発生するのです。

そういったリスクをこの記事を読むことで少しでも軽減できれば幸いです。

たんに「ハウスメーカー」といっても
「ハウスメーカー」にはローコスト住宅を得意にしているメーカーもあれば

デザイン重視で設備もハイスペックな仕様の高級住宅を得意とする企業もあります。いずれも、自社の規定を定め「品質管理」「安全管理」の基準を満たすように

徹底した管理が行われています。

ハウスメーカーに依頼するメリットは以下の内容です。

品質にバラツキが無い

ハウスメーカーは、世界共通の規格であるISO9001(※2)を
取得している会社も多く、全国の支店でバラツキなく
高い「品質管理」が行われています。

(※2)ISO9001とは、企業などが、顧客や社会などが求めている品質を備えた製品やサービスを常に届けるための仕組みについて「国際標準化機構(ISO)」が定めた、世界共通の規格のこと

独自の技術工法などを持つハウスメーカーもある

開発・研究施設を自社で所有しており、独自の技術工法や仕様・デザインなど
他社にないオリジナル住宅をブランド化しているハウスメーカーもあります。

それによって、価格帯を比較的安く出来ることもある。

ローンの審査に通りやすい傾向がある

木造や鉄骨造など「特化した構造体」を得意とし
耐震基準を高く設定している場合が多いので

フラット35などの基準に比較的通りやすい傾向があります。

ハウスメーカーに依頼するデメリットについても考えてみましょう。

要望が伝わりにくい可能性がある

ハウスメーカー内では、担当が「営業」「設計」「工務」と
部署ではっきり分かれているため、社内での連携がなされてないと

施主側の要望が伝わらないケースが出てきます。
ほかにも、担当者の異動が多いハウスメーカーの場合は

竣工後、長い年月が経つとメンバーが変わってしまう可能性があります。
施主側の思い入れがある施工箇所や

経緯を知らない方が担当者となることもあります。
数年後メンテナンスの際などに、当時の状況は図面や議事録のみで

判断されることになってしまいます。
ついてた担当が・・・例えば、この部分で不具合が生じたら無償で直します!

という口約束があったとします。
しかし、担当が退職してしまい、今はいないので、経緯は解りませんが

これに関しては、無償というわけにはいきません!
という食い違いが起こったりします。

自由度が低い

ハウスメーカーは自社設計・施工が基本です。
効率よく戸数を多くこなす自社のシステムによって、建築に詳しくない

事務の女の子でも見積もりを出せるシステムをもっていたりします。
なので、工務店など一つ一つ詳細を拾っている業者であれば

通常1週間以上かかるのを、メーカーは3日~4日で見積もりを提出できるのです。その代わりに、間取りを変えたりすると金額を出すのに時間がかかったり

間取り変更はオプションなどと言われ、まともに見積もりすることなく
絶対損しない金額をぶつけてきます。

そうはいっても、手間がかかるので極力、既定のプランで選ばせようとするので
自由度は低くなってきます。

価格が高い場合がある

会社の規模が大きいので、価格のなかに「本社経費」「支店経費」「広告宣伝費」「開発費」「法廷福利厚生費」などが盛り込まれる分

当然ながら、割高になってくることがあります。
知名度、会社規模を気にしないで、金額を安くしたいとい事を

ある程度、優先したい場合はハウスメーカーはやめた方がいいと思われます。

続いて工務店のメリット・デメリットを見てみましょう。
最近では、大手ハウスメーカーのように支店を各地に配置したり

規格型住宅を開発している工務店もあります。
よって、この記事での工務店は「地域密着・地元工務店」とします。

設計の自由度が高い

工務店は自由な設計が可能で、専門的な設計が必要な場合には
建築設計事務所とのコラボレーションができます。

基本的に木造を得意とする工務店が多いですが、予算・住まい方・地盤の特性
用途地域の内容・必要な階数など、施主側の要望に合わせて

木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造の選定ができます。
また、工務店や設備機器メーカーによって仕入れ値の違いはありますが

基本的に全メーカーへの対応が可能なので、ハウスメーカーとは違い
施主側の希望に沿ったメーカーだったり、シリーズを選択できます。

例えば、リクシル、イナックス、toto、パナソニックなど・・・・
外壁材からキッチン・バス・トイレなどが好きなメーカーを選べる事ができ

又、そのメーカーのシリーズなどを選ぶ事ができます。

長期的なお付き合いが見込める

地域・地元密着という特色から長いお付き合いができるので
ライフスタイルの変化に合わせた改修や急なトラブルなどへの対応ができます。

総じて、工務店に依頼すると自由度が高いので、家づくりのイメージが
ついていない人や、こだわりがない人にとっては、提案力を考えると工務店は

合っていないかもしれません。
では、他にはどのようなデメリットがあるのでしょうか?

工務店に依頼するまでの判断がつきにくい

今までの施工例を公開しているケースが少なく
工務店の力量やデザイン力を把握するのが難しいようです。

また、長年同じデザイン、工法で建て続けている会社が多く
最新の省エネ技術等に対応できていないケースがあります。

融資に関して自分で動かなければいけない

さらに、住宅ローンへのアドバイス力が低い工務店もあり
銀行ローンやフラット35などの金利確認や支払い回数など

施主側が自身で動かなければ分からないこともあります。

設計事務所のメリット・デメリット

一級建築士や二級建築士が主宰する設計事務所は、やはり設計力がいちばんの魅力。
建てる側のリクエストを汲んだうえで、プロの視線からの豊富な提案を受けられます。

設計事務所をパートナーに選んだ場合、施工は工務店に依頼しますが
その際の見積もりのチェックや工事現場の監理なども建築家の仕事。

家の完成まで第三者的な立場からサポートしてもらえます。

設計事務所選びの最大のポイントは“ 相性” 。
自分たちとセンスや考え方の近い建築家に出会うことが成功の秘訣です。

設計事務所のメリット

高い設計力でオリジナリティのあるプランができる

設計事務所は基本的に住宅の設計だけをしているわけではありません。
店舗、マンション、公共施設など・・

そういった、ノウハウを持ち合わせて施主様に提案してくれます。

見積もりや施工現場をチェックしてもらえる

設計事務所に依頼すると、たいていの場合管理も一緒にやってくれます。
通常、ハウスメーカーの現場監督、工務店の現場監督が行うチェックを

設計事務所が設計通りに事が進んでいるのか?などを
全てにかんして、責任を持ってチェックしてくれます。

立場的に、第三者目線なので、「なあなあ」で済ませる案件を回避できるでしょう。

設計事務所のデメリット

家づくりの期間が長くなりやすい

やはり、間に入って施工を管理していくので、どうしても期間が延びていきがちです。
理由は、設計事務所とお客様が打合せをしたことを、工務店につたえ

この納まりはダメとか・・・コスト的に厳しいとか・・・そんあんことを
施工業者(工務店など)とも話し合いをしてまとめて行かなければならないからです。

なんでも、そうですが誰かが間に入ると強力な助っ人となる場合の方が多いかも知れませんが
逆に意見の食い違いが出てきたりするのも事実です。

相性がよくないと計画が難航しやすい

設計事務所を説明すると、最近では東京オリンピックのメイン会場(新国立競技場)を設計した
隈研吾などが所属するよるな、事務所を構えて設計をしている事務所となります。

ちょっと例えが、かなり有名どころになってしまいましたが、基本的にこういった事務所です。
個々に世界観、独自性があってとことん建築にかんして追求したものを提供してきます。

その反面、主張が強すぎてお客様に不快な思いをさせてしまったり
又、そもそも相性が合わないなどといったこともあったりします。

 

ハウスメーカー、工務店どちらに依頼する場合も

自分たちに合っているかどうか・・・

重視する点を問題なく施工してくれるかどうか・・・

それが一番大切です。

 

自分の理想と「する業者に出会うのは難しい・・・?

住宅を建てようといろいろ計画をしていると、「地震に強い家」「断熱性の良い家」「デザインが良い家」
要望は多々あるものです。

しかし注文住宅というものは「形の無いもの」を無いうちに契約をして建てるものです。
当然、建設会社によって得手不得手あります。

プロだから家の事は知ってて当然!
そう思う方もいるかも知れませんが、知識的な事でいうと全てを把握してる現場監督は

そうそういないと思います。
法的なこと、技術的な事、納まり、設計、強度、デザイン、使いやすさなどなど

知識量としては、覚えることが他業種よりもかなり多い業種です。
例えば、医者の中に外科・内科・精神化などの専門があるように

骨折をして内科にいって医者なのに直せないの?
と言うようなことと似ています。

建築の中にも様々な分野があり、それぞれ得意な分野の人材がいるのです。
従って、家を建ててもらう業者の選択については、まずあなたが家造りで重視する点を考え

それに合った業者を選んでいくような順序で始めるのが良いと思います。
あなたの希望、要望をピックアップし、優先順位を付けてみると、ご自身の理想や方向性が整理できるのです。

そして、その優先順位に対応できる建設会社を選ぶのが良い方法だといえるでしょう。
では、あなたの理想の家はどのような家でしょうか?

そして、どうしても譲れない点は、何でしょうか?
まずそこから考えて行きましょう。

 

住宅に求める条件を洗い出す

ハウスメーカーや工務店と打ち合わせが始まると、さまざまな提案をされるので
何が必要で何がいらないか混乱してしまうこともあります。

打合せ前に家族で方針を決めておくことが重要です。
以下のような点を事前に話し合っておきましょう。

作業1:お金をかけたい部分・仕様が安くてもよい部分・それぞれ仕様を分けておく
例:外壁 床材 断熱材 住宅設備機器 省エネ性能 耐震性能 バリアフリー仕様の有無など

作業2:求める外周デザインのイメージを固める
例:一世帯・二世帯・三世帯での住まい、必要な部屋数、駐車場の有無(台数)、バルコニーの有無(設置場所)、オール電化かガス併用か(特にキッチンのレンジ)など

 

メリット・デメリットを参考にどちらが合うか考える

インターネットや雑誌で、住宅展示場、工務店が開催する見学会などを
小まめにチェックして、希望に近いハウスメーカー・工務店に相談してみましょう。

家は傷むものですから、5年後・10年後にすべきメンテナンスの内容・費用なども
購入前に考えておく必要があります。

そのなかで長くお付き合いができるハウスメーカーや工務店と出合えるよう
地域の特性と合わせて考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

ハウスメーカー・工務店選びがある程度しぼれてきたら

 

実際チェックは難しいこと

 

信頼性、実績はあるか

よい会社とは単純な施工物件数の多さでも、知名度ではありません。
1件1件への思い入れがあるかどうか。
(大きな会社にとっては、多くの中のたったの1件だが
施主側にとっては1件がすべてなのです)

実際にHPを見たり、会社に出向いて話を聞いてみる。信頼性は見えるものではありません。
どんな良いことを言っても「この会社なら大丈夫」と言い切れるものではありません。
自分の経験上信頼できると思った業者を信じる他ありません。

 

品質、デザインは自分の要望に合うか

ハウスメーカーによっては材料のメーカーが規定で決められている
会社もあるので、設備機器で幅広いメーカーの選択が可能であるか確認を。
また、施工実績からデザインの方向性や得意な外装材もチェック。

 

上記に関しては、書類で確認出来たりします。
物の品質に関しては、メーカーが提出してくれる品質証明書などがあったり
デザインに関しては、パースなどで確認出来たりします。

実際にチェックできること

 

費用は要望に合うのか

契約前の見積時に、地盤調査による杭工事の有無や
仕様グレードが上がることによる施工費アップなどの可能性の説明などが詳しくあるか。
また、コストダウンする際の提案力があるか。

アフターフォロー、保証期間の有無

10年瑕疵担保責任での保険加入になるが、瑕疵工事ではない不具合などへの
対応をしてもらえる保証期間は何年間なのかアフターフォローで1年点検・5年点検などがあるかなど。

担当者と自分との相性

設計打ち合わせなどでは家族のキーパーソンの意見が取り入れられがちだが
ほかのご家族の意向も組み入れられる営業・設計者であるか。

報告・連絡・相談が書面などでしっかりと行われ個人情報保護が徹底されているか。
また、連絡後の返信などが早く返ってくるかなど。

 

ハウスメーカーや工務店を選ぶ際、まずはどのような家にしたいのか
仕様はどのようにするのかといった要望やイメージを持つことが大切です。

そのうえで、希望(予算・仕様など)に一致した依頼先を探さないと
ハウスメーカー・工務店側の提案に流されてしまうこともありますので

住んだ後に後悔しないよう参考にしてみてください。

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参考までに記事にしています。

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>・・・建物を長持ちさせるために・・・

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建物は月日の経過とともに、日々劣化していくものです、建物の状況を確認し、気になる点や破損個所があった場合、被害を広げない(修繕費用を抑える)ためにも早めに対処が必要とされます。

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