クロスの張替え基礎知識
仕上げのクロス張替作業とはいえ、やはり知識や経験が必要となってきます。
なので、得たものを全て簡単に説明することは出来ませんが
施工の一連の流れはお伝え出来ますのでお話したいと思います。
作業の流れとしては以下のようになります。
工程ごとに詳しく説明していきますので参考にしていただければと思います。
用意する工具、資材
以下の道具などを用意するとクロス張りは出来ると思います。
もし、どんなものか解らない方のために、アマゾンでも購入できるよう
写真付きのリンクを張り付けしておきます。
- バケツ、雑巾
ノリなどついた時に洗ったり、拭いたりするときにあれば便利です。
3~5リットルの容量のあるバケツが使いやすいです。
- 脚立
通常の脚立でもいいのですが、少しでも横移動できると
作業効率が上がります。
写真は天端(踏板)の高さが80㎝の物です。
通常天井高さは2400㎜あるので最低でもこの高さ以上はあった方がいいです。
背の高い方だと60㎝でもいいかも知れません!
脚立の高さと自分の背を考え購入すると良いでしょう。
- スケール
スケールはとりあえず測れるまのであれば何でもいいです。
壁から壁の距離がある場合はテープの巾が25㎜のものだと
空中で伸ばした時に 折れずらいのでお勧めです。
- ヘラ
これは均すと言うより、クロスを押えてカッターで切るための
定規代わりに使用します。
下地から調整をする場合はパテを塗り込むためにも使います。
この下地を作るためのヘラとして使用するのが一番の目的です。
ヘラにはいろいろな巾の物があるので、使い分けすると良いでしょう。
- ジョイントローラー
ジョイントなどを壁に密着させるために使用します。
- カッター
- ボンドコーク
入墨や窓枠、出入口枠など突き付け部分はどうしても
きちっとつける事が難しいので、そんな時は目隠しとして使用します。
写真はホワイトですが、アイボリー、茶色など数色あるので
クロスにの色合いに合わせて購入して下さい。
クロスを貼る前の準備
器具やコンセントカバーを外す。
キレイにクロスを貼るためには、前もってコンセント、スイッチのカバーや
カーテンレール、器具類を前もって外しておくことが大切です。
家具なども他の部屋に移動させ、床に糊がつかないように
シートなどで養生をしましょう。
壁紙を剥がす
現在貼ってあるクロスを剥がしていきます。
壁紙のジョイント部分がはっきりわかるようであれば
そこからめくるように剥がしていきます。
剥がすと気づくと思いますが、壁に薄い裏打ち紙が残ります。
その紙は剥がさないようにして作業してください。
剥がれたとしても、段差がない限り問題はありません。
プロがやる場合は、下地処理をします。
DIYレベルでやるのであれば、そこまで気を使わなくてもいいような気がします。
下地処理(パテ処理)をするに越したことはありませんが・・・
几帳面な方は、時間と手間がかかりますが下地処理をしてもいいと思います、
下地処理について
1回目下地処理
元々の壁紙を剥がした時にできてしまった凹凸にパテを塗っていきます。
上手く剥がれた場合は特に下地処理をすることはありません。
剥がれた場合あは、剥がれた部分の面積が大きければ
剥がれた部分全体にパテを塗るのではなく
剥がれた部分と剥がれなかった裏紙が残った部分の境目だけにパテを塗ります。
後は、パテベラで境目が滑らかな段差になるようパテをそぎ落としていきます。
水分を含ませすぎたパテを塗ると、時に下地の紙が膨らんでしまいます。
その時は、膨らんだ紙をはがして、もう一度パテを上から塗ります。
少々上手くいかなくても、最後にサンドペーパーをかけて滑らかにするので
最終的に平らになっていれば良いので、最初は気にしなくていいと思います。
2回目下地処理(仕上げ)
1回目の下塗りが完全に乾いてから、仕上げ塗りを行います。
その前に、乾燥後に凹凸などがある場合は紙やすりで
削ってならしてあげましょう。
研磨紙は180~240番を使う事をお勧めします。
1回目同様に最終的に研磨紙により平らになるように調整して
いよいよクロスを貼る準備が出来たと言えます。
クロスの貼り方
最初に壁紙を広げて天地(上下)を確認しておきましょう。
初めに張り始める位置を決めていきます。
入れ隅から張り始めるのがいいですが
基本的に右利きの人は右から左に貼っていきます。
最初の1枚目が肝心
1・天井に手が届くくらいの脚立に壁側を向くように乗ります。壁紙の端をつまんだ指以外を広げ、上下に腕を振り、壁紙を広げます。
2・天井側に切りしろ分5cmを取り、右側の壁に壁紙の右端を合わせて貼り付け、壁紙をたるませるようにして左端を仮貼りします。
下側も同じようにして空気を抜いていきます。壁紙の折り目まで空気が抜けたら折り目を開いて、しっかりと下まで撫でバケで押さえます。
最後に天井・床・右の壁際を撫でバケでしっかり圧着しておきましょう。
切しろのカット
天井側・床側の壁紙にヘラを使って筋目を付けます。角にしっかりと壁紙が入り込むように筋目を付けると壁紙のカットがきれいにできます。
地ベラとカッターの刃は壁紙を貼った側の壁に沿わせながら、地ベラで壁を押すようにしっかりと地ベラで押さえこみます。
カッターの角度はなるべく寝かせて持ち、切れ味を保つためにこまめにカッターの刃を折って使いましょう。
カットが終わったらカットした端にローラーをかけてしっかりと押さえます。
ローラーでしっかりと押さえたら、濡らしたスポンジではみ出したのりをしっかりふき取ります。
のりの拭き取りが終わったら壁紙の左側のテープを引き抜きます。
壁紙の浮きを撫でバケで撫でつけて押さえたら、1枚目の貼り付けが完了です。
2枚目以降を貼っていきます
右側のテープを引き抜き、壁紙の右端を1枚目の壁紙の端に合わせて貼ります。左端は1枚目の手順と同じように、たるみを作って仮貼りします。
最後の壁紙を貼ろう
左端の壁から、右に貼った壁紙の左端までの長さを測ります。
折りたたんだ状態の壁紙を測った長さに切りしろ5cmを足した長さでカットします。貼った時に右側になる方の端が残るようにカットしましょう。
なぜ右側を残してカットするの? 壁紙の継ぎ合わせのために壁紙の右側を残します。スリット壁紙の場合、ハサミで切ったガタガタの切り口が右側に来ると、右の壁紙とぴったりと突き付けることができなくなります。 |
これまでと同じ手順で壁に貼り付け、撫でバケでしっかり押さえます。
角の部分はしっかりと撫でバケで壁紙を入れ込み、ヘラで筋目を入れておきます。
天井側と床側の切りしろをカットします。
カットのポイント! 左側の切りしろをカットするときは、筋目に地ベラを押し当て、壁紙を貼った方の壁に地ベラを添わせるように押し付けカットします。右利きの場合は地ベラを持つ手の下からカッターを持つ手をくぐらせるようにすると、カッターの刃の角度が保ちやすくなります。 |
壁紙の端や継ぎ目にしっかりとローラーをかけ、はみ出たのりを拭き取ります。
最後に壁紙全体や、天井、床に付いたのりもきれいに拭き取っておきましょう。
隅の処理を終えたらコンセントカバーなどを戻す
壁紙の端のめくれを防止するために、角部や天井側、床側の壁紙の端に細くジョイントコークを出し、指でなぞって入れ込みます。
長さ3640の長さのかべを貼る場合にかかる時間は
人にもよりますが約2時間程度の時間で貼り終えることが出来ます。
まとめ
使う道具と貼り方などを説明してきましたが
ある程度でも、お解りいただけたでしょうか。
自分もそうですが、頭のなかで理解していても、実際に自分でやると
なかなか上手く出来ないものです。
こればかりは、経験がものを言います。
インプットよりとにかく自分でやってみることが大切です。
プロでも最初のうちは上手く出来ません。
経験を積んで一人前となってくるのです。
失敗を恐れず作業してみましょう。
もし、自分では納得できず、やり直さないと気がすまない!
そんな時は、比較サイトを使って少しでも安く
済ませられる方法を探し、キレイに張替えしてもらいましょう。