外壁塗装の耐用年数って?工事前に必ず知っておきたい塗装の基礎知識

対策/チェックポイント
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そもそも期待耐用年数とは

外壁に限ったことではないですが、基本的に塗膜は、紫外線や水
排気ガスなどの劣化因子により、初期の機能・性能が低下します。

通常、劣化には様々な段階があります。

➀ 汚れ、変退色など、外観性能が失われる

② 塗膜の表面劣化が進行し、チョーキング(白亜化)
磨耗、ひび割れなどが生じている

③ 塗膜のひび割れが素地まで進行し、浮きや剥がれが生じ始める

④ 塗膜の連続性が失われ、素地との密着性、保護機能を失う

①、ただ単に汚れがついているだけで、
塗膜の保護機能は全然失われていませんので、修繕を行うには早いといえます。
単に、清掃すればいい程度だと思います。

②、③段階に達した場合、時期的にはそろそろ修繕しなければならない
修繕時期だと思われます。
(ここに達するまでの期間を耐用年数とします。)

になってくると、塗膜の耐久性は期待できないため、一度全面的除去して
新しく塗装を塗り直さなければならないでしょう。

通常、劣化は、材料、地域性、施工水準、メンテナンス、施工部位など
様々な因子が複雑にからんでいます。

期待耐用年数として表示している数値は、このような点を考慮して設定しています。よって、この年数はあくまで平均的な数値となります。

耐用年数の時期又は過ぎている!といって、必ずしも、何らかの処理を
しなければならないという事にもなりません。

逆に、耐用年数前だからと言って、何も処理をしなくてもいいともならないのです。

1.外壁塗装による耐用年数を簡単に説明すると

1.1. 外壁塗装の耐用年数は塗料によって変わってきます

外壁塗装の耐用年数とはいったい何を示しているのか?
外壁の耐用年数は主に塗料の耐用年数によって決まってきます。

メーカーで開発した塗料は、それぞれメーカーにて耐久テストを行い
「どれくらいの期間、効果を保つことができるのか」を公表しているものです。

ただし、あくまでも室内での試験結果であるため
風雨や塩害、排気ガス、凍害などの影響が含まれず
実際の環境下では必ずしも同じ結果になるとは限りません。

本来なら実際の住宅と同じ環境の中でテストするのが望ましくても
結果が出るまでに時間がかかるので
一般的には促進耐候性試験が採用されています。

上記でも言った通りメーカーのカタログに書かれている耐用年数まで
必ず塗料の性能が保持できると考えるのは間違いです。

塗料の耐用年数はあくまでも期待できる年数で
塗料がしっかりと機能することができる年数の目安にしか過ぎないことを
知っておくと良いでしょう。

1.2. 外壁塗装の耐用年数は現場施工品質によっても変わる

メーカーではじき出した耐用年数を通常通りに確保するためには
メーカーの試験結果だけではなく、現場での施工品質も大きく影響してきます。

塗料メーカーの施工要領書を見て、規定通りに施工するのはもちろんですが
高圧洗浄やケレンなどの下地処理をしっかり行い
塗料に応じた適切な塗料を選択することが条件になるからです。

塗料の耐用年数はあくまで目安であり
機能がいつまで維持されるかは環境によって
大きく左右されることを知っておいてください。

2. 塗料別耐用年数

2.1. 塗料別の耐用年数一覧

塗料別の耐用年数を一覧にしました。

グレード 耐用年数 特徴
アクリル塗料 5~6年 促進耐候性試験では耐候形3種に分類されます。 発色が良く低価格ですが、汚れやすく耐久性に劣り耐用年数が短いため、現在は外壁塗装にはほとんど使用されていません
ウレタン塗料 7~10年 促進耐候性試験では耐候形2種に分類されます。 ウレタン樹脂系塗料のなかには耐候形1種のものもあります。 密着性に優れ、価格・耐久性・機能性・施工性などのバランスが良いため、少し前までは外壁塗装の主役でしたが、現在では使用頻度が少なくなっています。
シリコン塗装 12~15年 シリコン塗料の原材料にはシリコン樹脂が含まれています。シリコンと言う名前のつくものは塗料のみならず、あらゆる商品の中の成分として使われています。高品質でありながら高すぎる訳でもない価格というメリットの他、光沢性があることや汚れにくいと言った特徴がある事もメリットの一つです。
フッ素塗料 15~20年 耐用年数が長く、光沢感と防汚性に優れていますが、コストが高いのがデメリットです。塗り替えサイクルを長くしたい商業施設や橋梁などに多く使用されています。住宅にも徐々に使用されるようになってきています。

以上は塗料を樹脂の違いによって分類したものですが、近年はある機能に特化した塗料や、特殊な効果のある塗料も出回っています。

グレード 耐用年数 特徴
ラジカル塗料 8~15年 塗装が劣化する原因になるラジカル(劣化因子)の発生を抑える効果があるため、耐久性があります。 2015年に発売された新しい塗料で、防汚性・防藻性・防カビ性に優れ、耐候性が高いのがメリットです。

光触媒塗料

10~15年 太陽光で汚れを浮かせ、雨で洗い流す効果があるため、メンテナンス性に優れています。空気浄化機能があり、地球環境にやさしい塗料です。。
遮熱系塗料 15~20年 耐久性が高く、太陽熱を反射するため室内を快適に保つ効果があります。 地球温暖化などの環境問題を視野に入れた次世代塗料で、自治体によっては補助が受けられる場合があります。
無機塗料 20年以上~ セラミックやケイ素などの無機物(炭素を含まないもの)を主成分としているため、紫外線などにさらされても劣化が起こりにくい性質を持ちます。 実際には無機といっても完全な無機ではなく、有機塗料とのハイブリット塗料なので、どの有機塗料とブレンドされているのかで性能が異なります。 耐候性が高いほか、カビやコケが発生しにくいのがメリットです。

以下の2点が塗料により異なることを理解いただければと思います。

①塗料によって耐用年数が大きく異なる

②同じ種類の塗料でも、「樹脂の含有率」「水性か油性か」
「1液型か2液型か」等により価格や耐久性が異なる

各メーカーで公表されている耐用年数は、キレイな状態の下地に塗装したもので
基本的に新築時に塗装することを想定しています。

塗り替えで使用する場合には、既存の下地の状況や塗膜の状態や
基材の劣化状況により新築時とズレが生じる可能性があることに注意しましょう。

2.2. 塗料の耐用年数が過ぎているかどうかの見分け方

塗料メーカーが公表している耐用年数は、実際の環境下での劣化試験ではないため
現実の外壁の状態とはズレが生じます。

では、実際の建物では何を目安に耐用年数が過ぎているかどうかの
判断をすれば良いのでしょうか?

見分けるポイントは以下の6点に注目します。
このような事象が生じていたら、塗料の耐用年数が過ぎている目安になります。

<外壁塗装の耐用年数のチェックポイント>
1.色あせが生じている
2.塗膜のひび割れや剥がれが発生している
3.外壁にカビやコケ、藻が付着している
4.塗膜表面に雨筋汚染や油汚れ、チリなどが付着している
5.手で触ると白い粉が付くチョーキング現象(白亜化)が発生している
6.鉄部に錆びが発生している

以上のどれかの症状が見られたら
塗膜の防水性・防汚性・防カビ性などの機能が低下している証拠です。

 

これらは塗膜の付着力が低下し、塗膜が削れて薄くなることによって
生じる現象です。

また、もし塗料の耐用年数が経過する前からこのような現象が見られたら
立地条件や周辺環境などの要因以外にも
施工不良や塗料の選定ミスなどが疑われます。

耐用年数が過ぎるまで塗料が持つ本来の性能を発揮するようにするためには
正しい施工を行うことが重要となってきます。

3.外壁材別の耐用年数

3.1. 外壁材別のメンテナンス周期一覧

外壁塗装を考える際には、塗料の耐用年数と共に基材となる
外壁材の耐用年数にも注目する必要があります。

例えば、木造住宅の法定耐用年数は22年ですが
これは塗料の耐久性だけでなく、外壁材の耐久性が大きく関係しています。

木造住宅が22年を過ぎても住めなくなってしまうわけでは決してありません。
しかし、耐用年数が過ぎた外壁塗装や外壁材をそのまま放置しておくと

22年経過する前に建物の寿命が切れてしまうこともあります。
きちんと外壁のメンテナンスを行い、良い状態を保ってこその22年です。

そのため、自宅の外壁材ごとの耐用年数とメンテナンス周期を知っておき
定期的にメンテナンスをすることが重要です。

主な外壁材の塗装時期の目安は以下の通りです。

外壁材 塗り替え周期 耐用年数 特徴
モルタル壁 8~10年 30年 砂とセメントと水を練り合わせてコテで塗り付けた壁です。 以前は外壁材の主流でしたが、ひび割れしやすいのが欠点です。 塗膜の防水機能がなくなると劣化の進行が早まります。
窯業系サイディング 7~8年 40年 セメント質と繊維質を主な原料として板状に形成したもので、 現在の住宅では最もポピュラーな外壁材です。 工場塗装品がほとんどで、近年では耐久性が15年以上のものや30年以上の超耐候塗装が施されたものもあります。
金属系サイディング 10~15年 40年 柄付けされた金属板と断熱効果のある発泡樹脂の裏打ち材によって構成された外壁材です。軽量で耐久性が高いのがメリットです。 金属板の種類によって耐久性や価格に差が出ます。
ALC版 10~15年 40年 ケイ酸質、石灰質、アルミニウム粉末を主原料に高温高圧で蒸気養生された軽量気泡コンクリートパネルです。 多孔質で防水性がほとんどないので、塗膜が劣化したまま放置しておくと外壁の劣化が急激に進行します。
コンクリート 15~20年 100年 コンクリート自体の耐用年数は60~100年といわれていますが、適切なメンテナンス次第では100年以上の寿命です。 コンクリート内部に水分が侵入しないように、表面の防水効果を高めることが有効です。

外壁のメンテナンス時期を検討する上では、
継ぎ目のコーキングの劣化状態にも注意する必要があります。

たとえ外壁材の劣化が進行していなくても
継ぎ目の目地シーリングにひび割れや隙間、剥離などの状況が見られたら
早急に改修工事が必要です。

何故なら、コーキング等が切れて水が入り込むことによって
メンテナンス時期も大幅に変わってくることもあるからです。

4. 塗装の耐用年数が過ぎても放置した場合

4.1. 塗膜の効果が失われ、外壁本来の役目を果たさなくなる

塗装の塗膜には、基材を保護する役割があります。
塗膜の保護する機能がなくなれば基材が表面に露出してしまうため
基材の劣化が急激に進行してしまいます。

塗料の耐用年数が近づいたら時々点検を行い
劣化のサインを見逃さないことが大切になってきますので
必ずチェックすることをお勧めします。

4.2. 放置すれば結果的に高額になる、定期的なメンテナンスを推奨

塗料の耐用年数が過ぎてすでに塗り替え時期が到来しているにも関わらず
特に何もしないからといって、すぐに建物に悪影響が出るわけではありません。

しかし建物には、少しずつ確実にダメージが蓄積されていきます。
やがて深刻な問題が発生し、修繕やリフォームに
高額な費用がかかってしまうことにもなりかねません。

定期的に適切なメンテナンスを行うことが建物を長持ちさせることにつながり
結果的にメンテナンスコストの削減にもなるのです。

5. 外壁塗装の耐用年数を長持ちさせる方法2つのポイント

外壁塗装の耐用年数を長持ちさせるポイントは次の2つです。

5.1. コストパフォーマンスの良い塗料を選定する

コストパフォーマンスの良い塗り直しを検討する場合は
耐用年数は最低でも10年以上の塗料を選択するようにするといいと思います。

塗装工事費用のほとんどは職人の人件費と足場代です。
そのため使用する塗料の単価が多少高くなっても

塗り替えを行う(メンテナンス)回数を減らして
人件費や足場代を削った方が長期的に考えると
コストダウンになるケースが多いです。

なかなか難しいかも知れませんが、目先の金額だけにこだわらずに
トータルコストを比較して検討することが大切です。

ただし、塗料に求められるものは何も耐用年数ばかりではありません。
意匠性や機能・光沢・色合い・柄など
耐用年数ばかりにこだわり過ぎずに総合的に判断することが必要です。

例えば、外壁がモルタルであればひび割れしにくい弾性塗料を採用したり
カビや藻が発生しやすい環境であれば防カビ機能に優れたもの

夏場の暑さを解消したいのなら遮熱塗料を採用するなど
目的にあった塗料を選ぶことも大切です。

5.2. 業者選定は慎重にする

どんなに性能の良い高価な塗料を使用しても
施工する側が、規定通りの施工をしていなければ、いくら良い塗料を使っても
塗料が持っている性能を十分に発揮することができません。

以下のような事をきちんと処理して工事を行わないと
それが原因で本来の耐用年数が来る前に
次の塗り替えが必要になってしまうこともあります。

<施工不良工事の一例>
・脆弱な旧塗膜の上から塗装を行う
・規定の塗布量を守らずに塗料を薄めて使用する
・下塗りに手を抜いたため中塗り・上塗りとの密着度が低くなる
・規定の乾燥時間を守らない
・本来3回塗りすべきところを2回塗りで済ませてしまう
・契約した塗料よりも安い塗料で塗装する

一方、同じ塗料を使っても、施工時のちょっとした工夫などで
耐用年数を延ばすこともできます。

外壁塗装では基本的に下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りを行います。
しかし、家の中には紫外線が当たりやすい場所や雨がかかりやすい場所など

ダメージを受けて劣化しやすい場所があります。
そのような場所に対して塗る回数を増やし
塗膜を厚めにすれば劣化が均等に進むようになります。

こうした工夫をすることで、全体的にはまだ塗り替え時期ではないものの
部分的に著しい劣化があるため塗り替えなければならない状況を
回避することが可能になります。

塗装工事は、他の建築工事と比べても手抜き工事を行いやすい業種です。
それだけに塗装業者には、常に高いモラルが求められています。

見積書の安さだけにこだわらず、しっかりとした丁寧な工事を行ってくれる
業者を探すことが特に重要です。

残念ながら専門的なスキルや知識は、プロの塗装業者に頼るしかありません。
業者を複数比較検討しながら顧客の意見をしっかりヒアリングし

誠実な提案をしてくれる経験豊富な業者探しが重要になります。

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6. 最後に:定期的なメンテナンスで家とお金を守ろう

外壁塗装の耐用年数を左右する大切な要素を要約すると以下の5点です。

<外壁塗装の耐用年数を左右する要素>
1.塗料の耐用年数
2.塗料の特徴と塗装面との相性
3.外壁材の種類と耐用年数
4.建物の立地条件
5.塗装業者の技術レベルとモラル

上記のどの項目が不足しても、塗料メーカーが公表している
耐用年数を満たすことができなくなってしまいます。

塗料の耐用年数ばかりに注目してしまいがちですが
優良業者を探すことが重要なポイントになることを忘れてはいけません。

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