玄関ドアを介護しやすいドアに取り替えるためのポイント。

玄関ドアを介護用に取り換えるためのポイント

健常者の人が介護のために

手すりをつけよう!

スロープをつけよう!

いやいや、こうした方がいい!

なんていろいろ考えてみるものの、結局は介護される側の人間しか
解らないことの方が多いのが現状です。

 

この記事では玄関ドアに限定していますが

その他、スロープ、手すり、段差などに関しても考える必要があります。

 

どの位置に、どんな物があればいいのかは、介護歴のある方のみぞ知ることがあります。

取り換え工事をするにあたって

 

介護保険制度を使って介護のための設備の工事をしようとした時は

施工会社を通して介護支援専門員(ケアマネージャー)に相談する必要があります。

工事前に申請をしておき、承認されれば介護保険制度を使って補助金を受けとることが出来るのです。

せっかくの制度があるので利用しない手はありません!

補助金を受けるには

そもそも、リフォームによる助成金を受けとる場合は
要介護認定を受けた者が居なければ受けることは出来ません。

まだ元気に動けたとしても、手足にしびれがあるなどといった症状がある場合は

まずは要介護認定を申請することから始まります。

申請は各市町村の窓口で対応しているのでお問い合わせしてみてください。

介護保険を利用すると上限20万円までの工事に対して助成金が支給されます。

介護保険が支給されるための規定は以下の通りです。

介護保険が支給されるための規定

  1. 利用者が要介護認定で要支援又は要介護に認定されていること。
  2. 回収する住宅の住所が利用者の被保険者証の住所と同一であり
    利用者が実際に一緒に生活していること。
  3. 利用者が福祉施設に入居していたり、入院中ではないこと。
  4. 支給は一人1回20万円の工事まで
    ・利用者の収入に応じて1~3割を自己負担し。20万を超えた場合は
    全額自己負担となります。
    ・給付方法は原則として償還払い方式となります。
    利用者は工事施工業者に全額支払い、後から保険者(市区町村)から
    改修費の9割~7割が給付されます。
    ・20万円までは分割払いも可能
  5. 住民登録地の1つの住宅につき原則1回限りの支給となります。
    ただし、一つの住宅に要支援、要介護者が複数いる場合は
    利用者ごとに支給限度額が設定され
    重複工事でなければそれぞれが申請可能となります。

介護リフォームは何を直す?その費用は?

ここではリフォームにかかるおよその費用について紹介していこうと思います。
改修箇所により費用が変わります
細かい金額は住まいの状況(構造、下地の入り方)によって異ってきますので注意してください。

 

手すりの設置

手すりはポーチ、玄関、階段、浴室などに取り付けることが多いです。
基本的に力を入れなければならないような箇所に設置し、転倒などしないように

安全に歩行、行動を出来るようにサポートする意味で設置されます。
手すりにもいろいろ種類があって、それによっても費用が大きく変わってきます。

手すりの取り付け工事の概算
玄関前の階段・壁掛けタイプ

 

6万~11万円
玄関前の階段・柱使用

8万~11万円
トイレ

後付棚手すり(紙巻器付) LIXIL(INAX) 可動式手すり はね上げデラックスタイプ 矢崎化工

2万~18万円
浴室

どこでも手すり シロクマ アロン化成 安寿 高さ調整付浴槽手すり UST-130 取付可能な浴槽壁厚:45~130mm | 手すり 手摺り お風呂 風呂場 浴槽 転倒防止 介護 福祉 6段階調節 DIY

5,000~5万円

 

段差の解消

段差を無くすることによって、車いすを通り安くする・段差による転倒防止と言った
目的で段差を解消していきます。

段差には「またぎ段差」と「単純段差」の2種類があり、段差の種類によって工事方法が異なります。
室内用の「段差解消スロープ」は木製の樹脂でできているものが多く

滑り止め効果が期待でき、また部屋の一部においても違和感なく家に馴染むものが多いです。
工事費用はものによって、施工方法によって違ってきますが、2~15円程度と介護保険でまかないやすいです。

 

階段をスロープに

段差のスロープを設置する時は、設置型(据え置き)と完全設置(固定)との2種類があります。
設置型はホームセンターなどでスロープを購入しDIYで玄関や自宅前に設置して使用するイメージです。

また、完全設置は業者に頼みコンクリートなどで造るものです。
完全設置の改修工事はコンクリートと手すりの費用も含めると40~50万程度です。

コンクリートのスロープのみだと25万程度ではないでしょうか。

 

扉を引き戸に変更

扉を引き戸に変更することで、車椅子でも自力でドアを開けやすくなり
気軽に外出できるのではないでしょうか。

室内引き戸の場合、片引き戸・引き違い戸・引き込み戸など多くの種類があります。
交換にかかる費用は約5~10万程度です。

玄関扉を引き戸タイプに交換する場合は20~40万程度かかると思われます

工事が完了するまでの工程

介護認定を受ける

自治体より要支援または要介護の認定を受けます

ケアマネージャーに相談

ケアマネージャーと住宅改修プランを検討し施工業者を選択します。

施工業者との契約

ケアマネージャー同席のもと、施工業者に改修する場所や
工事内容を確認してもらってから、見積もりを依頼します。
後日見積もりを確認したうえで契約となります。

市町村に申請書類の一部を提出

提出書類は以下の通りです。

・住宅改修理由書

・工事見積書

・工事図面

・改修前の写真と改修後の写真(施工業者にお願いするのも可)

施工・完成

受理されたら日程を調整して、工事開始となります。

施工業者に工事費の支払い

利用者はいったん全額を工事施工業者に支払いをします。
施工業者から領収書を受け取ります。(領収書は提出書類に含まれます)

市町村に支給申請書類を提出

・改修前、改修後の解る図面や写真

・領収書

・工事費の内訳書

・住宅所有者の承諾書(所有者が異なる場合のみ)

住宅改修費用の支給

支給限度20万円の枠内費用の9割~7割が市町村から支給されます。

実際に施工する場合

 

※ 参考:厚生労働省「介護保険における住宅改修」「福祉用具・住宅改修

 

工事をする前の計画のポイント

ケアマネージャーと要点を打合せすることが出来ても、実際に介護をする側の
使い勝手も重要となってきます。

ここでは、それぞれについてポイントを説明していきます。

介護する人の視点も忘れない

介護リフォームと言ったら。介護を受ける側の人のために改修工事をする
なんてイメージを持たれる方が大半だと思いますが。

実を言うと住宅介護は介護する介護者がいて初めて成立します。
そのため、介護リフォームは本人だけではなく介護する人にも

配慮された内容でなければなりません。
介護する側にとっても使いやすさを追求するべきなのです。

身体状況にあったリフォームを考慮すべき

介護用にリフォームすると言っても、家の構造や介護される側の
身体状況、筋力量、思考力などで変わってきます。

そのためリフォームではこれが正解!といったことはないのです。
全てにおいてケースバイケースという事になります。

例えば、「車いすを使っている方」といっても、いろいろで
自分の力で自走出来る人!
自力では自走出来ない人!それぞれです。

車椅子を使用しているという意味では同じですが
その人の状況により、どのような介護が必要なのか考えて

リフォーム計画を立てなければなりません。
とりあえず、手すりや、スロープ設置すればいい!ではなく

障害者の部位や、自力でどこまで出来るのか?
その人の状態を把握したうで改修計画を立てる事が重要です。

 

実際に玄関を取替え工事をする

玄関を取り替えると言っても工事費はもちろん!
日程など、どうなるのか解らない人が大半だと思います。

玄関を取り替えると言っても、理由は様々だと思います。
「腐食が進んできたので取り替える」
「セキュリティーを強化したい」
「介護をスムーズに行えるようにするため」など・・・

いろいろな理由があることでしょう!

リフォーム用ドアに取替えた時の事例や金額などを説明した記事は
以下の記事に書いてありますので、参考までに見ていただければと思います。

玄関ドア交換!業者が出した見積もり金額を大公開。

まとめ

いまの時代は介護についていろいろな制度が構築され
介護される側の生活を守ろうとする動きが進んできています。

自治体の助成金はもちろん、各団体の補助金の交付などを行っている団体も
あったりしますので、いろいろ調べてみると良いでしょう。

ここでは、玄関についていろいろお話してきましたが
玄関の他にも、内部の手すり、段差の解消などいろいろ考えなければなりません。

総合的に考えるのであれば、介護改修をやったことのある業者に相談してみることが重要です。

 

工事現場でのリアルなつぶやき
>・・・建物を長持ちさせるために・・・

・・・建物を長持ちさせるために・・・

建物は月日の経過とともに、日々劣化していくものです、建物の状況を確認し、気になる点や破損個所があった場合、被害を広げない(修繕費用を抑える)ためにも早めに対処が必要とされます。

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