住宅の床をリフォームするときに知っておくべきこと
住宅のフローリングは余程古くならない限り張り替えするといったことは無いと思います。
新築で建てた家ならば、飽きたので張り替える!!
など、そういった些細な理由からだと思います。
通常は新築で建てると25年は確実に持ちます。
傷がついた、色褪せしてしまったなどはあると思いますが
生活に支障をきたし、修繕しなければ住めない!
というような状況にはならないでしょう。
ただ、築20年などといった、中古物件を買った場合は少し話は違ってはきます。
新築でも、10年20年後に張り替える場合があるかも知れません!
もし、フローリングを張り替えるとなった場合は
どういった点に注意したら良いか、フローリングの種類や施工について紹介します。
床を張り替える場合、次はどのような仕上げにするのか?
フローリング、じゅうたん、畳など床の仕上げにはいくつかの種類があります。
現在の仕上げによって、やり方も変わってきます。
「張り替え」では、下地をそのまま利用できる場合と下地や土台から作りなおさなければならないケースがあります。
状況にもよりますが、まずどのような場合には、どのような作業が必要になってくるか
簡単に説明していきたいと思います。
フローリングの種類
フローリングの種類については、以下のものがあります。
最近では
- 無垢のフローリング
- 複合フローリング
- クッションフロアー
以上が代表的で一般に使われる材料となります。
他に大理石、長尺シートなどありますが、店舗や施設などに使われることが多いので
今回は省いています。
各、材料のメリット、デメリット
無垢のフローリング
無垢材フローリングのメリット
- 柔らかく肌触りがいい
- 木の香りがしてリラックスできる
- 調湿効果があり部屋を快適な空間にしてくれる
- 削って補修ができる
- 使えば使うほど味が出てくる
無垢材フローリングのメリットは、ナチュラルな素材ということで
生活を快適にしてくれる効果が得られるということです。
肌触りがよく、木の香や調湿効果で部屋を居心地のいい空間にしてくれます。
さらには、傷がついても削るだけでキレイな状態に戻せますし
時間が経過するほど味が出てくるので長く使うことができます。
無垢材フローリングのデメリット
- 1㎡あたり1.3万~2.7万円くらいで施工費用が高い
- 反りや収縮により隙間ができやすい
- 水に弱いのでメンテナンスが必須
無垢材フローリングのデメリットは、材料が安定しないため反りや収縮が発生しやすく
施工が難しいということもあり、費用がかなり高くなる点にあります。
さらには水に弱いという特性があるため
水をこぼしたときにはすぐに拭き取る必要があります。
複合フローリング
複合フローリングのメリット
- 反りや収縮が少なく素材が安定している
- 色やデザインの選択肢が多い
- 防音効果を持たせたものなど機能性が高い床材も選べる
複合フローリングは現在の主流で、素材がとても安定していて選択肢も多いという
メリットがあります。
板を合わせて作りますので、合わせ部に様々な加工ができるため
機能性を持った床材も多くラインナップされています。
複合フローリングのデメリット
- 傷がついたら貼り直しになる
- 調湿効果がない
- 踏み心地があまり良くない
- 高機能床材は値段が高い
複合フローリングの弱点は表面の板材が薄いことで
深い傷がついてしまった場合には、貼り直しする必要があります。
無垢材のような調湿効果も踏み心地の良さもありません。
しかも、機能性を求めると1㎡あたり2万円くらいになり
無垢材よりも高くなることもあります。
クッションフロアー
メリット
- 価格が安い
- 汚れや傷がつきにくい
- 水をこぼしても簡単に拭き取れる
- 掃除しやすい
- クッション性があり転んでもケガをしにくい
- 消音効果がある
デメリット
- 家具を置いたときに凹みができる
- 熱に弱く変色しやすい
- 見た目が安っぽい
使い勝手を考えたときにはとてもメリットの多い床材です。
木目調になるだけであって、フローリングと比べると見た目では劣ってしまいます。
見た目よりもコストやお手入れのしやすさを優先したい人に向いている床材です。
フロアー以外のリフォームについては
キッチンをリフォーム ・ 玄関をリフォーム で確認いただけます
施工について
フローリングを剥がして⇒フローリング
基本的に図のように納まっているはずです。
図を見て解る通り、フローリングを剥がすとなると、フローロングの上に乗っている
巾木をまずは取らなければなりません。
そして、フローリングの撤去作業となっていきます。
フローリングを撤去する場合は、基本的にボンド+フロアー釘を併用して敷き込みを
しているので、部分的にキレイに剥がすというのはなかなか大変な事なのです。
ボンドががっちりついている場合は、下地のコンパネの表面も一緒に剥がれたり
その逆で、フローリングの裏面のいたが剥がれ、コンパネにくっついてる
場合もあるくらいです。
そうなった場合は、剥がれた残った板材を一つ一つスクレーパーなどで
取り除いていかなければなりません。
作業的には大変な作業となってきます。
フローリングの上に⇒フローリング
図のように、既存のフロアーを撤去しないでそのままの状態の上に
フローリングを張る事が出来るため、下地の調整などの
手間を減らすことによって、金額が比較的安くなります。
当然ながら、仕上げの上に張っていくだけなので、作業的には比較的簡単に行えます。
(注意)
各部屋で、敷などで現状で段差がある場合は問題ありませんが
最近の住宅はフラットとなっています。
その場合、何処かでフローリングの厚さの分段差が生じます
段差を嫌う人はにはお勧めできません。
フローリングの上に⇒クッションフロアー
この場合も、既存のフロアーを撤去しないでその上に張るという方法です。
クッションフロアーの場合も、段差は生じます。
しかし、基本的にクッションフロアーの厚さは3㎜程度なので
『への字金物』で段差の対応が出来るのでいいと思います。
クッションフロアーは通常水回りなどに使われることが多いです。
洋室やリビングなどにクッションフロアーを張ることも可能ですが
家具の移動などでクッションフロアーがえぐれたり
家具を置いていた場所では足の跡がついてしまい、その跡が残ったりしてしまいます。
そういったことを頭において、クッションフロアーを張るのであれば
特に問題はないと思います。
(備考)
フロアーを剥がして、クッションフロアーでもいいのですが
わざわざお金と、手間をかけて、張ることはないと思います。
クッションフロアーを剥がして⇒クッションフロアー
この場合は、大工さんが絡む作業ではなくなるので
断然、作業的にも簡単に行えると思います。
とは言っても、やはり接着剤を使用して張っているため
フロアーほどではないですが、剥がすためには、ある程度時間はかかります。
畳を剥がして⇒フローリング
図1
図2
和室の場合は二通りのパターンで納まっている場合が多いです。
現在の住宅では段差を作らないために、
(図1のように)下地そのもので段差を付けて施工している事が多いと思われます。
どちらが悪いってこともありませんし、他にも納め方はあります。
図1の場合
この状況でフロアーを敷き込みしようとするなら、まずは畳を撤去します。
次に敷居を撤去し、元々のフローリングと突き合わせます。
そうすると、当然(ピンク色の部分が無くなった分)段差が生じます。
その段差をなくすために、t12合板の上に下地を組みフローリングの高さと
同じくなるように施工します。
(注意)
図のどちらにも言える事なのですが、元のフローリングに突き合わせるので
フローリングの目(模様)などが合わなかったりしてきます。
また廃版などになって品物自体が無い場合は色すらも変わってします場合があります。
図2の場合
この状況の場合は、畳と敷居を撤去したら、下地の状況が良ければ
そのままフロアーを張っていくことになります。
まとめ
今回はフローリングを張り替える時に知っておきたい情報として
まずは、納まりをしってもらう事が重要だと考えて書いてみました。
どのように工事を進めていくのか解れば、自分でもある程度応用することができ
また違った方法が生み出されるかも知れません。
業者任せもいいのですが、自分もある程度知ってた方がいいと思います。
又、材料の特徴を知ることで使用用途や状況によって
材料を選ぶ選択技も増えることでしょう。
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